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10月の投句一覧 

  • 執筆者の写真: Junko Mezaki
    Junko Mezaki
  • 2022年10月20日
  • 読了時間: 2分

選句をお願いします(入選6、特選1 コメント付きで)


1 二杯目の茶にロンドンの霧晴るる

2 やや寒しコンビニで買ふ御霊前

3 スイッチの壊れて止まる夜業かな

4 無言館色無き風の吹き抜けて

5 りんご噛めばロンドンの空薄曇り

6 異国はるばるズームで受くる秋薔薇

7 灯火親しまたも鉛筆削りをり

8 藁塚も遊び相手に加わりぬ

9 カナダより手紙の届く秋の暮

10 桐一葉カンパネッラの音に散り

11 はげ山はソウルを囲み秋深む

12 鶏頭に止まれば故郷始まりぬ

13 シベリアの記憶抱きて鳥渡る

14 秋深し城に灯点るエジンバラ

15 月代や歩道橋には誰も居ず

16 球場に歓喜の坩堝秋尽くる

17 台北の夜市の燈下親しけり

18 シャンゼリゼ道を訊かれて秋の昼

19 迷ひ来し小径の先は芒原

20 黍嵐耐えてるやうに門の立つ

21 拭き上げし廊下の艶や小鳥来る

22 秋声やドバイの朝の砂漠より

23 茜さす雲にヒマラヤ聳え立つ

24 つづれさせ百年前の音に気付く

25 見えて来し光ひとすじ大枯野

26 暮早し見きれぬ大英博物館

27 老夫婦猫と話して初紅葉

28 アラスカの鮭釣り上げて破顔せり

29 濁酒山仕事嗣ぐ子はをらず

30 四川や秋の仔パンダ並べられ

31 満月も隠れ香港大不夜城

32 預かりし児の髪を梳く今朝の秋

33 秋燕や台北目指し飛び立てり

34 男根神老に背負はれ豊の秋

35 椎の実を詰めつつ膝行る子どもかな

36 手袋やポン・ヌフ橋の落とし物

37 パリジェンヌたちより秋の深みゆく

38 秋行くやナホトカ港に着岸し

39 稜線の月へ秀を出す槍ヶ岳

40 秋立てば足下に寄るセーヌかな

41 鰯雲ベルリンに壁ありし日よ

42 幸水をしやきしやき剥いて愚痴ばかり

43 娘らも合戦小屋へななかまど

44 屋根裏をセーヌに出れば秋高く

45 冬の濁アドレナリンの白い息

46 秋山に三日の晴れを賜りぬ

47 爽かや全ての窓にパリの空

48 持ち帰るトクトクの揺れ冬成田

49 歳時記をひらく音して十三夜

50 自転車の津波ハノイの秋暑し

51 月上げてアルハンブラに水の音

52 冬近し濁れるセーヌ遠く往く

53 冬のないワット・ポーの涅槃物

54 シャンゼリゼ色無き風も異国めく

55 月落ちて眼内レンズ発光す

56 秋寂や時報の鳴らぬビッグベン

57 ぶどう酸しナポリ男の愛想よき

58 紙切れに道順書けば秋の来ぬ

59 地を白く覆ひて萩のこぼれたる

60 焼き栗の香立つ異国の大通り

61 点滴のほたりゆらりと秋麗ら


以上です。

 
 
 

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11月の披講

皆さま、遅くなりましたが、11月の披講をアップしました。 お預かりしたコメントを書き込みましたので、熱闘掲示板もご覧になってください。

 
 
 
11月の投句一覧

1 小春日の猫の隣に座してをり 2 山あひは雪の予報に身構へり 3 小春日や大釜に蕎麦なだれ入れ 4 扇風機の首を傾げて秋行きぬ 5 釣人の距離を小春の鴉埋め 6 冬の墓地慟哭やまぬ老者あり 7 小春日の海老腰婆が蕎麦を刈る 8 新米に出羽の水音聴いてをり 9 大磯の小春の石は文鎮に 10 冬の蝶こころに形あるとせば 11 鬼を呼ぶ子供らの声小春かな 12 冬の虻膝にとまりて小春かな 13 燗の酒

 
 
 
11月の兼題

兼題 「小春」(芽笹)=========================== 長くて暑い夏が終わったと思ったら、秋があっという間に過ぎてゆきました。 もうじき立冬。暦の上では冬になります。 というわけで、冬とはいえ暖かな日差しの「小春」を詠んでみましょう。 ぬくぬく、ほんわか、そんな気分で過ごしたいですね。             芽笹 シスターズのひとこと(松子)================

 
 
 

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