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10月の投句一覧

  • 執筆者の写真: Junko Mezaki
    Junko Mezaki
  • 2023年10月20日
  • 読了時間: 2分

選句をお願いします(入選6句、特選1句 コメント付きで)


1 訪ねゆく金木犀の角曲がり

2 新米の香で客を待つ厨かな

3 尾瀬沼に翁の牡鹿こゑ放つ

4 新米を炊けば祝ひの卓のごと

5 秋の夜にハートのエースが出てこない

6 新米や幾たび雨乞ひ呪したるか

7 あかはらを原に曝して井守の死

8 新米の掌をこぼるれば光かな

9 新米を炊く香満ちたる庫裏かな

10 ずんずんと新米列車峠越ゆ

11 宮も秋託すみくじの吉とあり

12 下手糞な俳句量産草の花

13 枯園を抜けて凡人賢人に

14 名月を友らと愛でし上高地

15 書き割りの窓にも点る秋灯かな

16 新米や舟歌残る最上川

17 猫探すビラ達筆に秋の風

18 抜け切らぬ疲労を背に秋寒し

19 地芝居の松の廊下の五分前

20 新米や父祖育みし土に生る

21 秋高し一汁一菜課せられて

22 新米を子等に送りて姑逝けり

23 新米の香を遠ざけて稿の夜

24 曼珠沙華般若の潜む巾着田

25 新米や捕虜の記憶を祖父封ず

26 川端を歩めば夜寒身にこたへ

27 秋の声笹揺れており吾もまた

28 いつの日か人になりたき案山子かな

29 黄落や熊は毎日出るといふ

30 秋光の海へ滑りて馬入川

31 友といて白髪に添える薄紅葉

32 秋思消ゆ飛行機雲はまつすぐに

33 綴れ刺せ鳴く真夜中や妣の夢

34 木道は整列の幅草もみぢ

35 身に入むや誌面の端に死亡欄

36 君の手へ新米握る今朝晴れて

37 新米の第一陣へ蔵開く

38 年金の振り込み通知鰯雲

39 ずつしりと越の新米胸に抱く

40 天高し風邪の出口を見つけたり

41 新米を捧げ正殿明るうす

42 秋晴れや縁側に切る足の爪

43 熊除けの鐘の一打や秋の暮

44 新米の封をほどけば家郷の香

45 新米をまづは両手で掬いけり

46 すぢ肉をことこと煮込み居待月

47 朝十句昼に十句と秋句会

48 豊かなる川の光に苅田道

49 新米を炊く湯気さへも神々し

50 新米のおにぎり夫の弁当に

51 名山の登頂あきらめ露ぬぐふ

52 秋風や父も晩年胸うすく

53 新酒酌む今年の味噌のまだ辛く

54 新米の仏飯高く盛りにけり

55 来し方の話ばかりやむかご飯

56 慎重に水加減して今年米

57 燧岳歩荷の前に秋の朝

58 新米であれと願ひつパック飯

59 秋の音金木犀のため息か


以上です。

 
 
 

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11月の披講

皆さま、遅くなりましたが、11月の披講をアップしました。 お預かりしたコメントを書き込みましたので、熱闘掲示板もご覧になってください。

 
 
 
11月の投句一覧

1 小春日の猫の隣に座してをり 2 山あひは雪の予報に身構へり 3 小春日や大釜に蕎麦なだれ入れ 4 扇風機の首を傾げて秋行きぬ 5 釣人の距離を小春の鴉埋め 6 冬の墓地慟哭やまぬ老者あり 7 小春日の海老腰婆が蕎麦を刈る 8 新米に出羽の水音聴いてをり 9 大磯の小春の石は文鎮に 10 冬の蝶こころに形あるとせば 11 鬼を呼ぶ子供らの声小春かな 12 冬の虻膝にとまりて小春かな 13 燗の酒

 
 
 
11月の兼題

兼題 「小春」(芽笹)=========================== 長くて暑い夏が終わったと思ったら、秋があっという間に過ぎてゆきました。 もうじき立冬。暦の上では冬になります。 というわけで、冬とはいえ暖かな日差しの「小春」を詠んでみましょう。 ぬくぬく、ほんわか、そんな気分で過ごしたいですね。             芽笹 シスターズのひとこと(松子)================

 
 
 

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