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11月の投句一覧

  • 執筆者の写真: Junko Mezaki
    Junko Mezaki
  • 2023年11月20日
  • 読了時間: 2分

選句をお願いします(入選6句、特選1句 コメント付きで)


1 殺人のナイフ小さし冬薔薇

2 蟷螂の枯れつつのぼる御神木

3 じぇいと問ひじぇいと答へて懸巣飛ぶ

4 独り鴨夕日ざわざわしてきたり

5 はちみつをてろーんと入れ葛湯吹く

6 焼き芋屋もはりもはりと煙牽き

7 さわさわと落葉の中を遠ざかる

8 冬夕焼こつこつのぼる跨線橋

9 降り出した雨の匂ひや懸巣鳴く

10 もふもふと昼も寝てをり文化の日

11 川漁師夜はばうばうと火吹き竹

12 青空をすこし残して冬の雲

13 蜜柑剥くなかなか別れ言ひ出せず

14 シリウスや世界を浄化する如く

15 鷹のほか何もない空淋しかり

16 お日様のぬくぬく泥棒吊るし柿

17 恥ぢ入ること多くて木瓜の帰り花

18 冬枯れや光る黄色はつわの花

19 塞の神ざわざわ神の旅に立つ

20 がうがうと杜からの風神の留守

21 小さきしこり重くとどまり冬山椒

22 酉の市色街の中潜り抜け

23 熱燗の細首白磁ととと酌む

24 冬はじめ磨きし鍋の輝けり

25 冬木立見上げればひと見失ふ

26 したたかな戦略秘めて帰り花

27 初霜にらつたつたらら子ら走る

28 冬晴れや幾年ほこと掛向ひ

29 ぐきぐきと膝のきしみて冬に入る

30 夕焚火縁の薄きわが家系

31 車窓より駅名さがす小春かな

32 がらがらと玉砂利鳴らし神の留守

33 小春日の街そこここの立ち話

34 立冬や手漕ぎの舟の沖遠く

35 遠き雲光れば冬の声のごと

36 安曇野や初冬の風ざらざあざ

37 人にのみある喜びや新酒酌む

38 石蕗咲きて留守がちの家に笑ひ声

39 世田谷線ゆつくりと来る冬至かな

40 冬の雷低迷運のほろと過ぎ

41 赤んぼのくしゆんと冬の星流る

42 朝寒し支度もそもそはかどらず

43 立冬の日向おさへる杖の先

44 この月をくりぎつさんと母はよぶ

45 大根干しぽろぽろ夕陽地に崩れ

46 雀らはちちちゆく石蕗の花の朝

47 冬晴やタワークレーン天を指す

48 凩や心の果に鉄の塔

49 湯豆腐のぷるりと逃げて妻の老い

50 逢いたくば山を超えよと白鳥は

51 田鳧くる畦古靴の転がれり

52 鼻風邪やチチチチチチと体温計

53 湯豆腐や叱るは易し褒めるより

54 猫ぬくしぬいぐるみでも温しとは

55 宙天のオリオンひゅうらりひゅうらりと

56 蜜柑一つけろりと剥いて病癒ゆ

57 耳鳴りのきんきん響く霜夜かな


以上です。

 
 
 

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11月の披講

皆さま、遅くなりましたが、11月の披講をアップしました。 お預かりしたコメントを書き込みましたので、熱闘掲示板もご覧になってください。

 
 
 
11月の投句一覧

1 小春日の猫の隣に座してをり 2 山あひは雪の予報に身構へり 3 小春日や大釜に蕎麦なだれ入れ 4 扇風機の首を傾げて秋行きぬ 5 釣人の距離を小春の鴉埋め 6 冬の墓地慟哭やまぬ老者あり 7 小春日の海老腰婆が蕎麦を刈る 8 新米に出羽の水音聴いてをり 9 大磯の小春の石は文鎮に 10 冬の蝶こころに形あるとせば 11 鬼を呼ぶ子供らの声小春かな 12 冬の虻膝にとまりて小春かな 13 燗の酒

 
 
 
11月の兼題

兼題 「小春」(芽笹)=========================== 長くて暑い夏が終わったと思ったら、秋があっという間に過ぎてゆきました。 もうじき立冬。暦の上では冬になります。 というわけで、冬とはいえ暖かな日差しの「小春」を詠んでみましょう。 ぬくぬく、ほんわか、そんな気分で過ごしたいですね。             芽笹 シスターズのひとこと(松子)================

 
 
 

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