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12月の投句一覧

  • 執筆者の写真: Junko Mezaki
    Junko Mezaki
  • 2022年12月19日
  • 読了時間: 2分

選句をお願いします(入選6、特選1 コメント付きで)


1 日の暮れる早さに慣れて年の暮

2 対岸に四人見え五人目は冬

3 かすかなる稲の匂ひの冬田かな

4 夜更けの湯年つまる音聞いてをり

5 伸ばしても掌には入らず雪螢

6 濡れ縁にあいさつ回りの冬の猫

7 残りたる玉菜採りきる年の暮

8 年の瀬や風の音ばかりに追い越され

9 それぞれの暦に予定付けあわず

10 ひとり去り枯野にはかに枯野めく

11 冬の雨止みしを知らぬしじまかな

12 寒鴉けけけと笑ふやつがいて

13 歳晩や閉店セールに熱気満ち

14 年金の打ち切り通知寒椿

15 水仙の夜の彼方を見つめゐる

16 遅い子にシチュウ煮てゐる年の暮

17 ラーメンの汁まで飲んで年暮れぬ

18 この世でもあの世でもなく日向ぼこ

19 年の瀬の手足伸ばさん露天湯に

20 見知らぬ子招き入れたる落葉焚

21 大掃除終え晩酌を憚らず

22 集まればいつもすき焼父母の家

23 聖夜祭時代おくれの唄に酔ふ

24 湯気立てて饅頭蒸さる十二月

25 齢もう落葉の嵩を歩むとも

26 方言の飛び交う会話のつべ汁

27 その下に隧道のある蜜柑山

28 夕日濃き甲斐の山々冬至かな

29 日向ぼこまた過ぎりたる鳥の影

30 歳末の灯の色レンガ倉庫群

31 鯛焼のぬくもり抱へ急ぎ足

32 年の暮なでふことなき石にまろび

33 午後からの船は欠航石蕗咲けり

34 あめつちのあはひを息の白くして

35 暮の落日教授会朱に染まる

36 あくびする猫羨める年の暮

37 大根煮る夫の小言は聞き流し

38 死刑囚の句集手に取り閉ぢて冬

39 太陽の遠くに落つる年の暮

40 何がなし不安の募る年の暮

41 年暮るるメタセコイアは電飾に

42 噴水に立ち止まらざる年の暮

43 どこの灯も暗し節電年の市

44 極月やし残すことの多すぎて

45 年の果迫る句帳の残余かな

46 麗かや赤い毛糸で繕へり

47 寂光や凍雲微動だにせざる

48 パンジーの花壇を歩む冬の鳩

49 欠け皿を猫におろして年の暮

50 マフラーの赤のみ冴えて暮れベンチ

51 年寄りの言葉身に染む寒さかな

52 一葉のうつつの木の葉稿の窓

53 こがらしや等しき耳の姉妹

54 亡き友と登りし山も眠りけり

55 歳晩の夜警小さき声で散る

56 菊二輪父母に手向けて年暮れぬ


以上です。

 
 
 

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