1月の投句一覧
- Junko Mezaki
- 2023年1月20日
- 読了時間: 2分
選句をお願いします(入選6、特選1 コメント付きで)
1 瑞雲やHere There And Everywhere.
2 寒晴や光りつつ来る路線バス
3 白玉の砂利に踏み入れ淑気かな
4 初針の縫ひ目真直ぐ赤き糸
5 淑気満つ御朱印帳の一ページ
6 故郷は豆餅搗いて小正月
7 お正月ラインで届くおめでとう
8 富士塚に陽の当たりだす淑気かな
9 自転車の少年速し寒晴て
10 大寒やこまめに掬ふ鍋の灰汁
11 淑気満つ伏見稲荷の井戸の水
12 枯葦や鳥一羽来て空を置く
13 外套に一日の疲れ隠しえず
14 柏手の揃い鳴りたる淑気かな
15 ものの位置変はることなく年明くる
16 明日の先ケセラセラよと月冴ゆる
17 曲がりざま自転車光る寒の入り
18 老い二人やおら腰あげ初詣
19 阿夫利嶺に雲のかからぬ淑気かな
20 読みさしを枕辺に置く冬銀河
21 星冴えて三線を爪弾いてみる
22 富士明けて浅間神社淑気満つ
23 初場所やしこ名に部屋の歴史あり
24 米寿翁のたかのは鯛に淑気満つ
25 書斎の灯一日消えず冬の梅
26 寒鴉パンの一切れ咥え去る
27 生れし子を海鼠に例ふ文士かな
28 倒れ込む駅伝走者に淑気満つ
29 元日の夜を隣も独りの灯
30 灯台へ道幾曲がり淑気かな
31 まな板の音が聞こえて淑気失せ
32 初雪やゲーテ座へ坂上り行く
33 寒釣の男の影を踏んでみる
34 一献に淑気のとろけはじめたる
35 凪ぐ海に陽をほしいまま崖椿
36 鳥居くぐれば即座に淑気ありにけり
37 歌留多取り能ある鷹はここに来ず
38 冬の朝ざらざら割れて病の声
39 年の夜の湯呑みを置けば陰も生り
40 はかなさは空より降りて風花に
41 冬薔薇瞼を閉じて闇を聴く
42 元日の夕日きのふと等しかり
43 去年今年時報の響きくつきりと
44 寒木瓜や一人暮らしも幾年に
45 淑気満ちたりて祝詞が始まりぬ
46 初散歩犬に挨拶猫ににやあ
47 淑気満つ市電の過ぎる等速度
48 あらたまの朱塗りの椀に白き餅
49 能舞台のかがり火細り淑気かな
50 竹藪に薄陽の当たる淑気かな
51 木枯しや諭しし人の声枯れて
52 富士の嶺に莢雲かかり淑気満つ
53 明眸や人形の見る淑気かな
54 境内に雅楽の調べ淑気かな
55 頂上の奥宮にある淑気かな
56 白鷺の佇む水の淑気かな
以上です。
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