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2月の投句一覧

  • 執筆者の写真: Junko Mezaki
    Junko Mezaki
  • 3月6日
  • 読了時間: 2分

後先になりましたが、記録として掲載しておきます。(3月6日 記)


1 嫌なもの親の小言とはうれんさう

2 春の虹再会のごと思はれて

3 はうれん草の纏ふ日差しも摘みゐたり

4 なに食べる法連草でも春うらら

5 涅槃図の奥に生活の僧の声

6 ほうれんさうの緑眩しき病み上がり

7 春の雲空にも街のあるやうな

8 開山の禅師は知らず法蓮草

9 春の朝乙女椿の微笑みて

10 ヒマラヤの風に揉まれしはうれん草

11 春風に髪を吹かれて退院す

12 豪雪や埋もれるままに父祖の墓

13 春光やストレツチして吾と猫

14 十分の一に減らして年の豆

15 ヴァイオリンの音も外れも春浅し

16 春もバスも隣の町からやつてくる

17 はうれん草茹でるにしても母のコツ

18 立春の際立つ寒さ菠薐草

19 初午の火に相寄れる十余人

20 橋に見る二月の富士の日入りを

21 永き日に老ゆる仏の薄目かな

22 歩こう会老若集ひ春うらら

23 日の落ちてくれば傷見え冬椿

24 菠薐草根には仔猫の舌の色

25 春の灯をともせば月も濡れてゐる

26 顔くしゃくしゃはうれん草の離乳食

27 鳥影の東へ翔り春の朝

28 菠薐草在宅の日はグラタンに

29 如月やラジオ体操床のなか

30 法蓮草どつさり茹でて合宿所

31 江ノ電の海の光や春麗

32 春眠や目覚まし時計転げ鳴る

33 老いてなほ好き嫌いあり法蓮草

34 角曲がり海光る道春うらら

35 母の忌の晴るれば梅の匂ふこと

36 噛むほどに菠薐草の根の甘み

37 冴える夜の夢に聴く声懐かしく

38 法蓮草積みこむ遠洋まぐろ船

39 寒鯉のじつと動かず諏訪神社

40 木洩れ日に春の足音近づき来

41 煮浸しの菠薐草は母ゆづり

42 ほうれん草おかかが載ればなほ強い

43 ほうれんそうおとなになればたべられる

44 梅東風やけふのうれひのあり処

45 菠薐草夕焼けの店に尻揃へ

46 指太き手に積まれゆく菠薐草

47 菠薐草人と話さず一日過ぎ

48 亀鳴くや何を言ふても伝わらぬ

49 菠薐草愛して昭和過ぎにけり

50 はうれん草一皿で足る祖父のあて

51 春の庭母の背丸く草を抜く

52 すれ違ふ言葉の行方夏蜜柑

53 早春の見知らぬ駅に降り立ちぬ

54 はうれん草摘む純白の富士眩し

55 なに植よう乾きて硬き春の土

56 菠薐草嫌ひも父の背丈越え

57 腰越も七里ガ浜も冴返る

 
 
 

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