5月の投句一覧
- Junko Mezaki
- 2024年5月20日
- 読了時間: 2分
入選6句、特選1句(コメント付き)
選句締切 5月25日
1 八年ぶり集ひし友ら柿若葉
2 鷹の絵の扇舞ひたり夏座敷
3 魂に飢えあり蛇に生まれけり
4 青春のまた遠ざかる夏は来ぬ
5 地の中が暑くて竹は皮を脱ぐ
6 夏来たる河原の石の火照りにも
7 十薬や真昼の光跳ね返し
8 導水管朱夏のうなりを立て下る
9 惜春や誰が呼び声に振り返る
10 風光る獅子の舞ひたる中華街
11 地唄舞の稽古見てゐ卯月かな
12 老鶯のこゑの澄みたる空仰ぐ
13 愛ずる人なくじゃがいもの花満開
14 藤房を二つ揺らして風通る
15 おぼろ月野毛の灯のせて大岡川
16 夏浅き川底の砂揺れ止まづ
17 宵宮や提灯ほのと灯りをり
18 夏くさめ猫の頭上で空気舞ふ
19 楠若葉今日といふ日はまたとなく
20 源流へ雲ぐんぐんと五月かな
21 わつしよいと子供神輿が近づきぬ
22 夏立つやふふふとわらふ蛇の衣
23 イヤリング五月の風に舞いにけり
24 遠雷やばさと開きぬ舞扇
25 鳶職の木遣唄より神輿渡御
26 人つどひ森の泉に舞ふといふ
27 舞ふやうに畦を巡れり生身魂
28 稚児舞の列短くも御田祭
29 通し鴨夕日へひとり水脈ひろげ
30 鈴舞の手首のかへし風薫る
31 残照や蝙蝠の舞ふ岸に佇ち
32 金色の日をふりこぼし黒揚羽
33 練舞場賀茂の祭り風入れて
34 ナイターの外れ馬券は月へ舞ふ
35 姿見のわたしの背後すべて夏
36 この湾のどこかに五月の鯨ゐる
37 薫風や舞妓二人の下駄の音
38 島若葉湧きたち鳶の声澄めり
39 垂直の切口を見せ冷奴
40 雷鳴や最高潮へ神楽舞
41 庭の花皆切り供ふ母の日に
42 老鶯のこゑよく通る栄螺堂
43 みどりごの爪の小ささ聖五月
44 五月雨や下がる舞妓に泣きぼくろ
45 歩道橋コの字に渡り青葉風
46 卓袱台に醤油差ある昼寝覚
47 万緑の飯盛山を詣でけり
48 巫女舞へば頭を垂れて祭衆
49 花水木初めて挨拶交はす人
50 子等去れば青芝に蝶舞ひおりて
51 鹿の子に見つめられ目をそらしけり
52 ポップコーン鍋を飛び出し五月来る
以上です。
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