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6月の兼題

  • 執筆者の写真: Junko Mezaki
    Junko Mezaki
  • 6月7日
  • 読了時間: 2分

兼題(酔牛さんから)==================================


6月の熱闘句会の兼題は「梅雨」でいかがでしょう。


詩人 金子光晴の随筆に「梅雨」があります。その冒頭に

「季節の中で一番日本らしい季節といえば、梅雨期だ。それでなくても、日本の風景が水蒸気に隔てられて、視覚と、対象の間隔が大きいのに、梅雨期になるとまるで水蒸気の函の中に万象がつかってしまうようになる。

 人はこの季節を試練のようにばかり考えているが、若しこれを生物学的な見地から眺めたり、或いは生成に対するポエティカルな想像を透して観るならばこの季節ほど幻想的な魅惑に満ちた季節はあるまい。

 実在と陰影、色相と虚無、現実と幻、非常識と真理、それ等が濛々として捉え難い一つの意見となって動いてゆく。

あらゆる細胞が梅雨を吸い上げる。

 土壌は黴だらけで部屋の中は苔でいっぱいだ。蓮池のまわりにも蘆竹の影にも、透きとおるほど明るい生命が循環しているそのエネルジックな、火のような循環のなかに於けるほど人が、ブリュタルな、本能的な大自然の圧迫を受けることはあるまい。」


「梅雨」について参考になる随筆の冒頭だと思います。

よろしくお願いします。                           酔牛



シスターズのひとこと(芽笹)================================


近所の神社には、大宰府の天神さまから譲り受けたという藤原道真にちなんだ梅の木があります。

今年は紅梅の木に小ぶりの梅の実がたくさん付きました。梅の木の横を通るたびに、こっそりと

一粒頂戴して、植木鉢の土に埋めたら、我が家でも道真公にちなんだ梅を愛でることが

できるはず・・・と思うのですが、ベランダの植木鉢では梅の木もかわいそうだなと、思いとどまっております。

スーパーでも梅の実を販売しています。梅仕事という初夏の手仕事もあります。

いつか梅干を漬けてみたいなと考えています。


梅の実が色づくころの雨が「梅雨」。

今年はどんな梅雨になるのでしょうか。                     芽笹


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投句締め切り 6月15日 投句数 3~10句(兼題句のほか当季雑詠) 投句お待ちしております。

 
 
 

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