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7月の投句一覧

  • 執筆者の写真: Junko Mezaki
    Junko Mezaki
  • 2023年7月21日
  • 読了時間: 2分

選句をお願いします(入選6句、特選1句 コメント付きで)


1 船旅のダイキリ溶けて土用凪

2 旅のシャツ時差ぼけのまま夜濯ぎす

3 土用時化越え黒潮の鮪船

4 戸惑いつ土用太郎に苗木買う

5 癒えがたきなれど一途に土用灸

6 蝙蝠の飛ぶころ川に出かけたし

7 出稼ぎの話はじまる土用あい

8 サイレンの悲鳴のごとく炎天に

9 水打ちて仰ぎし空に夕鴉

10 水の空踏む白鷺の忍び足

11 粉粉のポテトチップス夏の果

12 殺人事件女世帯にダリアかな

13 初恋の少女に土用波寄れる

14 炎天を見上げためらふ歩道橋

15 こわばりを揉む指先の鳳仙花

16 馬の目に夏野の果を覗き込む

17 手も足も弛緩してをり熱帯夜

18 少年の自転車速し炎天下

19 灯を消して涼しき月を高窓に

20 天を刺す剣の如きグラジオラス

21 掘割に土用の影の動かざる

22 かき氷ひと匙で足る齢かな

23 出張先のホテル出水で孤立せり

24 古短冊読めぬ寂しさ土用干し

25 蓮食ふて亀の増えたり極楽池

26 ふるさとの路地に土用の凪ありき

27 土用東風さら秋号の校了す

28 むらぎもの心あづけて土用灸

29 東京に特命のあり土用照り

30 墓を去る五月闇なる人の声

31 土用丑言葉すくなき主屋かな

32 西日濃きホームに晩夏の列車待つ

33 油照り海見えぬまま海の駅

34 部活帰りJK集ふかき氷

35 七月が始まる雨の大荒れに

36 炎天にじぐざぐ蟻の歩みける

37 富士晴れて土用三郎吉日に

38 老舗宿閉ぢて如雨露の錆びてをり

39 くるぶしを潮浴び制服の女高生 

40 佳人さす日傘も揺れて土用東風

41 黒日傘地へ階段を沈みゆく

42 カンナ燃ゆごつそり髪の抜けにけり

43 失せ物を大暑の駅に問ひあはす

44 スニーカーの老夫婦座す海の家

45 もやもやの日々に向かひて打ち水す

46 夕焼けの海を流るる鳶の羽

47 炎天にまぐまぐてくと母笑ふ

48 土用波別荘暮らし直ぐ飽きて

49 ギター背負う少女の髪や土用東風

50 少年に土用の海の轟きぬ

51 海月踏む足に焼け付く海がある

52 たつぷりと餡をからめよ土用餅

53 七夕祭お化け屋敷の呼び込みも

54 夏夕焼ステンドグラスを赤く染め

55 人送りその帰り道夏の月

56 山の端の雲あをあをと土用かな

57 雑魚売りの市場の土用休みかな

58 自由帳に謎の告白夜半の夏

59 老鶯の棒のごとくに鳴き通す

60 バス降りて夏の一日を帰り来る

61 プランターの土乾ききり土用東風

62 ウィスキーグラスの氷溶け土用

63 己が身も焼けて土用の丑の日来

64 盆の入りおはぎをひとつ買えずいて

65 サーフショップ店頭に置く夏野菜


以上です。

 
 
 

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11月の披講

皆さま、遅くなりましたが、11月の披講をアップしました。 お預かりしたコメントを書き込みましたので、熱闘掲示板もご覧になってください。

 
 
 
11月の投句一覧

1 小春日の猫の隣に座してをり 2 山あひは雪の予報に身構へり 3 小春日や大釜に蕎麦なだれ入れ 4 扇風機の首を傾げて秋行きぬ 5 釣人の距離を小春の鴉埋め 6 冬の墓地慟哭やまぬ老者あり 7 小春日の海老腰婆が蕎麦を刈る 8 新米に出羽の水音聴いてをり 9 大磯の小春の石は文鎮に 10 冬の蝶こころに形あるとせば 11 鬼を呼ぶ子供らの声小春かな 12 冬の虻膝にとまりて小春かな 13 燗の酒

 
 
 
11月の兼題

兼題 「小春」(芽笹)=========================== 長くて暑い夏が終わったと思ったら、秋があっという間に過ぎてゆきました。 もうじき立冬。暦の上では冬になります。 というわけで、冬とはいえ暖かな日差しの「小春」を詠んでみましょう。 ぬくぬく、ほんわか、そんな気分で過ごしたいですね。             芽笹 シスターズのひとこと(松子)================

 
 
 

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