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8月の投句一覧

  • 執筆者の写真: Junko Mezaki
    Junko Mezaki
  • 2023年8月20日
  • 読了時間: 2分

選句をお願いします(入選6句、特選1句 コメント付きで)


1 転がれる蝉の死骸や残暑なほ

2 島裏に雲の崩るや秋近し

3 ちくとちく残暑の針目整はず

4 大黒湯廃業したる残暑かな

5 暑に耐ゆることのみに過ぐ老いの日々

6 小町通り残暑の人力車ゐて

7 髪上げて残暑の項白々と

8 夢を追へと言はれてみても残暑かな

9 夕蝉に恙なき日の裏戸閉づ

10 暮れを呼ぶさんさ踊りの笛太鼓

11 世界地図めくりて馳する夏の旅

12 末伏を過ぎたる蔓が空探る

13 朝毎の般若心経牽牛花

14 秋暑し空は運河に捨てられて

15 残暑なる呑み屋小路を抜けてみる

16 芋虫を背に落とされし少年期

17 向日葵も頭を垂れて終戦忌

18 鉄路錆ぶ残暑の夕日逃れ得ず

19 絨毯に唐草模様踏む秋暑

20 水澄むや日本病といふ言葉

21 日記にも本音は書けず流れ星

22 うつろな世界炙り出したる残暑かな

23 残暑なる野良猫撫でて牙むかれ

24 八月六日こどもの遊ぶ河童渕

25 渋滞の車の列や残暑なほ

26 爺と婆今日も残暑を嘆きあふ

27 終点の一つ手前の残暑かな

28 父の忌の近づく海鞘を舌先に

29 行く夏を囃子に乗せて善行坂

30 水面に動かぬ金魚残書かな

31 吊革に体重かかる残暑かな

32 青春のここで終わりと雲の峰

33 いつからが残暑の日なりこの気温

34 算数に窮する父の残暑かな

35 包丁研ぐニュースは台風接近と

36 足音ののぼりおりする秋暑かな

37 夜明け前すずめ鳴きたる残暑かな

38 負け投手痛打の音の残暑かな

39 夏負や同じページを又読んで

40 呆然と更地に佇てる残暑かな

41 別れ来て車窓の花火の紅きかな

42 カンパネルラと呼び掛けかけてみる星月夜

43 秋暑しヘルメット脱ぐ昼休み

44 吾もまた枯れ苔となるる残暑かな

45 水音にまどろみ背髙泡立草

46 笹藪に疲れの見えて夏の果

47 残暑かな軽井沢まで逃れきて

48 切り通し蟻ときとして立ち止まる

49 夏の夜やこびと来たりて遊びたる

50 芭蕉見しはるけき青田思ひけり

51 赤とんぼ残暑鎮めに群れ来たり

52 ぐったりと川流れゆく残暑かな

53 プリウスを降りて残暑のただならず

54 緑蔭の庭退院の師を訪ひぬ

55 油蝉谷戸波打つてきたりけり

56 歩き来て昭和のごとき氷屋に

57 あと一番碁をせがまるる残暑かな

58 厨窓大きく開けて今朝の秋


以上です。

 
 
 

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9月の披講

皆さま、投句・選句とありがとうございました。 披講をアップしました。 熱闘掲示板に皆さまのコメントも掲載しております。 どうぞご覧になってください。

 
 
 
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兼題とひとこと 9月の兼題「葛の花」 兼題 「葛の花」(屁散人さんから)=========================== まぁ、とんでもなく暑い日が続いて、天に向かっていい加減やめてちょーだい! と叫びたくなる日々。...

 
 
 

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