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8月の投句一覧 (入選6、特選1 コメント付きで)

  • 執筆者の写真: Junko Mezaki
    Junko Mezaki
  • 2022年8月20日
  • 読了時間: 2分

1 片蔭やかくれんぼの子潜み声

2 手に負えぬセルフ精算熱きかな

3 救急車街中疾駆野分雲

4 見覚えのあり下闇に消えし影

5 三伏や歯医者通ひはいつ終る

6 終はりまで後百頁秋暑し

7 今朝の秋うるはしき石拾ひけり

8 桃啜る古稀のあぎとを濡らしつつ

9 このあたり路があるはず真葛原

10 秋蝉や灼熱退散般若波羅

11 パソコン熱し見ても分からぬ解説書

12 秋蟬に熱き日数となりにけり 

13 川熱しその源は秩父より

14 炎天に熱を溜め込む老いの腹

15 驟雨来て人散り散りに遠花火

16 燈火親し駄句も秀句も命持つ

17 花木槿いつか見知らぬ家並び

18 盆の入り午前十時の草いきれ

19 川蜻蛉中洲が好きか近づかず

20 気候危機戦争飢餓や風熱し

21 四畳半一間の下宿月熱し

22 送り火や居間もキチンも広くなり

23 夕焼やゴジラの背びれ見えそうな

24 日の暮れるまで蝉取りを許す母

25 咲き残る百日紅に子を発たせ

26 盆開けて御霊の気配失せにけり

27 片蔭の道ゆずリあふ人見えて

28 紅葉葵むさしのの翳持ちにけり

29 かなかなに投句締め切りうながされ

30 何事もうまくいかぬ日髪熱し

31 冷麦の赤い一筋子に取りて

32 明け方の銀河熟れゆく微熱かな

33 寸語得るたびに掌に割る落花生

34 傘寿らの熱く語るや原爆忌

35 手すり熱し奥宮参拝遠慮せる

36 遠くより来て東京の熱帯魚

37 自然生死火山に熱残りけり

38 手術無事済みしと聞く夜秋の雷

39 天気図は今日も変わらず熱きかな

40 ゆつくりと三年ぶりに墓洗ふ

41 クマゼミや幼の熱のまた上がり

42 朝刊の論説軽し熱さ増す

43 母の歳越えて今年の瓜の馬

44 カレー屋の戸口を押せり解夏の僧

45 夢も見ずただ美しく熱帯魚

46 熱帯魚の水槽ばかり明るくて

47 老い熱し愚痴も不満も押し込めば

48 平野には熱帯の風稲の花

49 熱帯夜巨人に追はれとび起きる

50 秋近き駅地下道に燕の羽

51 月に掛かる雲の動かぬ熱帯夜

52 岐路に立つ世界の色や風死せり

53 四六時中熱きはテレビコメンター

54 前髪を切り揃へても秋暑し

55 家解けて熱砂の荒野現れぬ

56 最上川旧七夕を溢れけり


以上です。

 
 
 

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11月の披講

皆さま、遅くなりましたが、11月の披講をアップしました。 お預かりしたコメントを書き込みましたので、熱闘掲示板もご覧になってください。

 
 
 
11月の投句一覧

1 小春日の猫の隣に座してをり 2 山あひは雪の予報に身構へり 3 小春日や大釜に蕎麦なだれ入れ 4 扇風機の首を傾げて秋行きぬ 5 釣人の距離を小春の鴉埋め 6 冬の墓地慟哭やまぬ老者あり 7 小春日の海老腰婆が蕎麦を刈る 8 新米に出羽の水音聴いてをり 9 大磯の小春の石は文鎮に 10 冬の蝶こころに形あるとせば 11 鬼を呼ぶ子供らの声小春かな 12 冬の虻膝にとまりて小春かな 13 燗の酒

 
 
 
11月の兼題

兼題 「小春」(芽笹)=========================== 長くて暑い夏が終わったと思ったら、秋があっという間に過ぎてゆきました。 もうじき立冬。暦の上では冬になります。 というわけで、冬とはいえ暖かな日差しの「小春」を詠んでみましょう。 ぬくぬく、ほんわか、そんな気分で過ごしたいですね。             芽笹 シスターズのひとこと(松子)================

 
 
 

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